

〔21号〕引張りコイルばねの初張力
「初張力とは、コイルばねを密着巻にしたときに、接している材料の間に生じる内力(接着力)のことを指します。
何故材料が接しているだけで力が生じるか疑問ではないでしょうか?
それは、密着巻にすると言うことが、線径よりも少ないピッチで巻かなければ出来ないと言えば分かるでしょうか?
例えば線径がφ5であれば、コイルのピッチを5mmより少なくなるように巻けば密着巻になるのです。
しかし、現実には5mmよりも少ないピッチになることはありえませんので、そこに無理な力が発生することになります。
その無理な力こそが初張力です。
この初張力を利用するのが引っ張りコイルばねで、少ないタワミ量でより多くの荷重が欲しいときなどに用いられます。
初張力は、無理やりつける力であることから緻密な制御をすることが難しいため、JIS規格においても±15%の誤差までは認められています。
初張力は鉄鋼を100とすると、SUS材ではそれより15%程度弱い力しかつきませんので注意しなければいけません。
又、初張力ゼロで密着巻の引っ張りコイルばねなどと言うものは、実は矛盾していることも知っておいた方が良いでしょう。
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