

〔34号〕ピアノ線と硬鋼線の違い
ピアノ線と硬鋼線はどのように違うのかという質問をよく受けます。非常に乱暴に答えると、ピアノ線はピアノ線材から、硬鋼線は硬鋼線材から製造されたものであると言えます。
それでは両線材の差はというと、JISを見て頂けばよく判るとおり、化学成分は確かによく似ています。が、一番の違いは表面状態、すなわちピアノ線材の方は腐食試験でキズを見たり、顕微鏡で脱炭状態を調べる項目があるのですが、硬綱線材の方にはこれが規定されていない、ということなのです。
したがって、よい線材からはよい線が生まれるわけで、もっと率直に答えると、お値段が違うというわけです。静的強度が同じものでも、表面状態が異なると、その疲れ強さが異なることは周知のとおりですが、ピアノ線で作るばねは、一般ばねに比べると、より強度を要求されるものに用いられます。
“色の白きは七難かくす”という古い言葉があります。“烏の足跡、なぜこわい”という新しい言葉もあります。設計や検査時には、もう一度しっかりと考えてくださいね。
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