摩擦・磨耗対策としてのグリース使用は一般的ですが、グリースは使用期間が長くなるほど劣化が進み、それにより皿ばね同士や皿ばね内径と主軸ドローバーの接触面の摩擦や磨耗が大きくなり、その結果、金属磨耗粉の混入などにより、さらにグリースの劣化が進んでしまいます。これは定期的なグリース交換で、常にフレッシュな状態を維持出来れば未然に防ぐことができますが、工作機械主軸内部の分解は困難であり、定期的なグリース交換は現実的ではありません。そこで当社では、これらのグリース劣化と磨耗対策として、主軸用皿ばねに最適な固体潤滑「T-Coat」(表2)を開発し、 に標準採用いたしました。
表2:T-coat性能
| 潤滑剤 |
フッ素樹脂 |
| 結合剤 |
耐熱性高分子 |
| 色調 |
茶褐色 |
| 塩水噴霧 |
500時間以上 (JIS Z 2371) |
| 摩擦係数 |
0.06〜0.08 (代表値) |
| 鉛筆硬度 |
5H |
| 密着試験 |
合格 100/100碁盤目テスト (JIS K 5400) |
| 屈曲試験 |
合格 3mm (JIS K 5400) |
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表3:T-Coatとパーカーの疲労特性評価
| 項 目 |
試 験 3 |
試 験 4 |
| 皿ばね |
形状 |
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| 寸法 |
2t×40D×20.4d×3.1H |
| 組合せ |
3×6 |
| 応力振幅,MPa |
661〜1066 |
| 表面処理 |
パーカー |
T-Coat |
| 潤滑 |
エピノックグリースAP2 |
| 推定寿命 |
約150万回(JIS B 2706による推定) |
| 試験機 |
サーボパルサー |
| 振幅方向 |
縦型 |
| 磨耗確認回数 |
200万 |
400万 |
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表3と写真はそのT-Coatの疲労特性評価を表します。標準的な表面処理のパーコリューブライト(以下、パーカー)は、200万回時には磨耗が発生し、金属表面が露出しております。これに対してT-Coatは、400万回終了後も表面の磨耗はほとんど発生しておりません。これらの結果からT-Coatが、金属磨耗の発生を防ぎ、グリース劣化を抑えることに非常に有効であり、皿ばねの長寿命化に効果を発揮する事がわかります。
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