Product Data
製品名:皿ばね
仕様:
オーダーメイド
ねじのゆるみ防止対策には皿ばねが広く活用されていますが、初期設計での内径制約やスペース制限により、十分なばね力が得られないケースもあります。
特に、「振動や熱変化でねじが緩んでしまう」などの課題は、現場で深刻なトラブルにつながりかねません。
あるお客様では皿ばねを使用し、ねじの締結を行っており、既設のねじ穴径を変更できない条件のなかで、ねじに負荷される軸荷重を向上させたいというご相談をいただきました。
当社は、構造を工夫することでばね単体の性能を超える対策を実現しました。
1. 外径の大きい皿ばねで高荷重化
既設のねじサイズに内径を合わせた皿ばねでは、ばね力が足りずゆるみ止め性能が不十分でした。
ねじサイズより大きな内径の皿ばねを使用することができれば、より大きなばね力を得ることができます。
そこで、ばねの板厚・内径・外径を変更し、高いばね力を確保し、適切な軸荷重を得ることができました。
2. 中空スペーサによる内径補完
大きな内径の皿ばねをそのまま使うと、ねじとの間に大きな隙間が生じ、センタリング精度の低下や偏荷重による問題が発生します。
そこで、皿ばねの内径とねじの間に精密な中空筒(スリーブ)を挿入し、皿ばねをセンタリングすることでブレのない軸荷重の伝達を実現し、ばね性能を最大限に発揮させました。
3. 既設構造を変更せずに性能向上
本対策では、ねじ・座面などの周辺構造を一切変更することなく、ゆるみ止め性能を向上させることができました。既存設備や量産部品の設計変更を伴わず、強い軸荷重の保持を可能にする点が高く評価されています。
活用事例
振動・熱変化の多い重要締結部
高い締結力が要求される駆動系装置の軸締結部
腐食を伴う環境での安全保持部品
当社では、お客様の製品構造や制約条件に合わせて皿ばねの材質・形状・組み合わせ部品を個別設計しております。
「あと少し軸荷重が欲しい」「構造を変更せずに対策したい」などのニーズに、豊富な実績と技術力で応えます。
お客様の製品開発や長期的な研究に当社の技術者もコミットメントすることで、試作からデータ収集まであらゆる協力ができます。
多品種で微量生産を得意としています。製造データも保管しているので、十年以上前に一度だけ製作したバネでもすぐに再製作可能です。高い納期遵守率で安定品質、再現性を実現します。
当社以外のばねメーカーが製造したものであっても、図面なしで1個から再現性の高いばねを短納期でお届けします。
東海バネ工業では、長期に渡り安心して当社のバネを利用頂けるようアフターサービス・アフターサポートも充実しております。
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