ばねの活躍事例集 これまで培われてきたばね製作技術を活かし、様々な分野で、あらゆるばねの課題を解決してきました。

疑問・お悩み相談室

事例紹介 工学理学・学術研究 アンジュレーター皿ばね

ばね定数のばらつき±1%以内! 最先端研究設備用途に求められる高精度特性を実現

Client Data

研究機関

使用バネ:皿ばね

期間:2か月間

レーザー光発生装置”アンジュレーター”に採用された 超高精度皿ばね

東海バネのばねの活躍事例

東海バネ工業は研究機関業界のお客様への長年にわたる納入実績からこの業界のための独自の製造技術を有しています。実験品のバラツキを最小限に抑えたい!実験の再現性を確保したい!そのようなリクエストに東海バネの設計提案力と製造技術力がお応えし、正確な研究結果を導くお手伝いをさせていただきます。

課題・チャレンジ

理化学研究所様からの皿ばねのご相談内容です。用途は、いくつもの磁石ブロックが配置された強力な磁場の中を、電子ビームを通すことでレーザー光を発生させる”アンジュレーター”と呼ばれる”光源発生装置”を使った最先端の研究案件です。お客様は、強力な吸引力が発生する磁石ブロック同士の距離を縮め、電子ビームに加わる磁力を強化することで、レーザー出力のさらなる向上を図りたいという課題をお持ちでした。その課題達成のためには、極めて高精度な荷重特性を実現した皿ばねが必要でした。皿ばねへの要求事項を具体的に説明いたしますと、複数枚組合せた皿ばねが10セット以上必要であり、それらの皿ばね同士のばね定数のばらつきが限りなくゼロに近づけたものでなければなりませんでした。この高難度なご要求に対して、当社がこれまで蓄積した技術データや、超高精度を実現する製造ノウハウを用いて、チャレンジすることになりました。

解決・達成方法

求められる荷重精度の皿ばねを実現するためには、超高精度な皿ばねの製造技術はもちろん、完成したばねの性能を精密に測定、確認するための治工具と測定機器と測定技術が必須です。皿ばねには、寸法精度1/100mm単位の超精密加工と圧縮しても皿ばね内径寸法が変化しない特殊形状の設計を施し、荷重のバラツキを極限まで抑えることを実現いたしました。また、厳格に維持・管理された「ばね荷重試験機」と、超高精度に製作・管理されたこだわりぬかれた治工具を誂えました。

結果

全10セット以上ある皿ばね全体のバネ定数のバラツキを、再現性を満たしたうえで±1%以下にまで抑えることを可能にいたしました。この結果に加えて、お客様による、繰り返し使用における皿ばねのへたり試験においても高評価をいただくことも出来、ついに最先端のアンジュレータ実機への搭載を決定いただきました。

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