【ご相談内容】 ばね初心者 2023/1/11(水) 15:20
以前に円錐ばねの体積計算方法について質問させていただきました。ありがとうございました。
V=(0.5×d)×0.5×d)×π×(Din+Dout)×0.5×π×Nt
V:体積、d:線径、Din:最小内径、Dout:最大外径、Nt:総巻数、π:円周率
以前に東海ばね様より頂いた式です。
この式の計算式の途中過程も教えていただけないでしょうか?
(0.5×d)×0.5×d)×π の部分が円断面というは分かったのですが、
(Din+Dout)×0.5×π×Nt の部分がなぜこのような式になったのかが分かりません。
【返答】 ばねっと君 2023/1/12(木) 9:30
ご質問いただきありがとうございます。
コイルばねの体積の求め方の基本としては、コイルばねに使用した展開長さ分の
線材の体積を求めるということになります。
つまり、円柱の体積の求め方(円の面積×長さ)と同様です。
ご質問に記載のとおり、(0.5×d)×0.5×d)×πの部分は、線材の円断面の面積となります。
そして、(Din+Dout)×0.5×π×Ntの部分は、使用した材料の展開長を求めている部分となります。
よくある円筒コイルばねであれば、展開長の求め方は、D×π×Ntとなります。
D:コイル平均径、π:円周率、Nt:総巻数
この式のD×πの部分は、円周の長さ、つまり1巻分のコイルの展開長となります。
これが、Nt巻き分だけ存在するため、最後にNtを乗じています。
※コイルはピッチ分だけずれているため、厳密には円周の長さと同等ではないですが、
大きな差はないため、通常、円周の長さで近似します
円錐ばねでも円筒コイルばねと同様の考え方ですが、コイル径が変化するため、1巻ごとの
展開長を求めるのは難しくなります。
そのため、(Din+Dout)×0.5とすることで、この円錐ばねの平均のコイル径を求めています。
これは、円筒コイルばねのDに相当する部分です。
あとは、円筒コイルばねの展開長の求め方と同様です。
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