【ご相談内容】 ばね初心者H 2020/8/26(水) 11:42
はじめまして
最近バネについて勉強するようになってふと疑問に思ったのですが、
一番強度の高いコイルバネ材質は何でしょうか?
またその材質の引張強度、降伏点、疲労強度はいくつなのでしょうか?

【返答】 ばねっと君 2020/8/26(水) 12:16
ご質問いただきありがとうございます。
強度の高いばね用材料ということですが、線径ごとに引張強さが異なるため、
具体的には示すことができません。JIS B2704-1に引張強さ規格値の最小値が
材質と線径ごとに一覧でありますので、日本産業標準調査会(JISC)のホームページより
JISをご確認いただけるとよいかと思います。
線径3.2mmまでであれば、ピアノ線のSWP-Bの引張強さが強く、それより太い場合は、
オイルテンパー線のSWOSC-B、SWOSC-Vの引張強さが強くなります。
降伏点(0.2%耐力)については、具体的な数値データはあまりないのですが、
ピアノ線の場合、引抜きのままだと引張強さの75%程度、低温焼鈍しをすると引張強さの
90%程度、オイルテンパー線の場合、引張強さの90%以上といった値のようです。
疲労強度については、JIS B2704-1にせん断と曲げの疲労強度線図がありますので、ご確認
いただけたらと思います。
以上、よろしくお願いします。

【返答】 ばねっと君 2020/8/26(水) 12:57
追記致します。
基本的にJIS規格に準じた材料については先の回答のとおりですが、
入手性規格にない材料や材料メーカーによっては独自に高強度
(引張強さが強い)の材料を製造されています。
マルエージング鋼やピアノ線系統の高強度ばね用鋼線(SWC)(JFEスチール製)、
オイルテンパー線系統のSWI(高周波熱錬製)といった材料があります。
よろしくお願いします。
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