【ご相談内容】 池田 力 2021/3/30(火) 10:41
トーションバネ(材質:SUS304WPB、線形φ1.2)を設計しました。
グットマン線図では、約20,000のプロット位置でした。
実機に搭載し、定置試験を実施(試験数:15個)したところ
3個が折損。(MIn 約75,000回、折損箇所:バネ脚の根本(コイル側))
破面観察結果は、疲労破壊とのこと。
机上計算(推測値):約20,000回と試験結果75,000回、約3倍以上の
差が生じるのはなぜですか?

【返答】 ばねっと君 2021/3/30(火) 11:10
池田 力さま
ご投稿ありがとうございます!
トーションばね(ねじりばね)ということですので、
曲げ応力で評価されているかと存じますが、疲労破壊については様々な要素が
考えられるため、一概にはお答えすることが難しいのですが、
机上の推定値に対して、n:15に対して、3pcに折損が確認でき、かつ試験結果が推定値以上の
回数ということであれば安全設計がなされていると判断できます。
推定値に対して、3倍以上の差異が生じた理由については、上記のとおりご投稿頂いた情報から
断定することはできません。
しかしながら、SUS304-WPBは、材料を強加工することで強度を得ておりますので、規定値を満たした
材料の中でもバラツキがゼロということはありません。
従いまして、寿命の推定は、規定値のMIN値から算出することで安全側で設計することとなり、材料の
実績値が設計値よりも安全側であれば、計算値以上の耐久性を有する可能性はあります。
推定寿命はあくまでも推定であり、精度高い推定を行うには、同一ロット、同一条件で耐久疲労試験を
行い、適用する材料や条件における寿命線図を作成するということになり、現実的ではありませんが、
3万回の誤差を埋めるべく寿命を推定するとなれば、必要な試験となるかもしません。
ご参考のご回答となりますが、よろしくお願いいたします!!
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