【ご相談内容】 SDFG 2021/10/23(土) 9:23
東海ばねさん
お忙しいところ、ご迷惑をかけ、申し訳ございません。
今、プレートの見積図面を検討していますが、せん断加工の一般公差を調べると、
金属プレス加工品の普通寸法公差JIS B 0408によると、「打抜き プレス機械を用いて,金属板から所定の形状に型抜きすること」と記載されました。その中で、「金属板から所定の形状に型抜きすること」ということは、外形抜き加工(ブランキング)だという認識が間違いないでしょうか。教えていただけませんか。
なお、上記の質問は私の愚見と一致する場合、今後、その一般公差で外形抜き加工を見積することができると思います。しかし、JIS B 0408によると、穴抜きに関する一般公差が記載されませんでしたが、会社で他の技術者が穴抜きを見積する場合、外形抜きと同じよう、一般公差(JIS B 0408によると、打抜きの一般公差)により、見積することにが気になります。その方法は正しいでしょうか。教えていただけませんか。
お忙しいところ、ご迷惑をかけ、申し訳ございません。
ご返事をお待ちしております。
よろしくお願いいたします。

【返答】 ばねっと君 2021/10/25(月) 10:31
ご質問いただきありがとうございます。
打ち抜き加工といえば、例えば四角形の板材があって、プレス型を使用して円形に型抜きした場合、
この円形を製品とする場合の加工方法を指すかと思います。
逆に、穴抜き加工は、上記例において、の円形を抜き終わった後の四角形の板材を製品とする場合の加工
方法を指すかと思います。
どちらを製品とするかで、加工方法の呼び方を分けていることが多いかと思いますが、抜き加工という
点では同じです。そのため、設計時にJIS B 0408を適用しても大きな問題にはならないことが
ほとんどです。
しかし、JIS B0408を適用することが正しいかどうかという点では、見積もりをされている
案件によって異なります。
公差設定にあたっては、設計者側が最終的に性能的に問題ないかという視点で最終的に判断するものです。
もし、JIS B0408を適用しても、メーカーへの確認が必要です。
メーカー側では図面上に、普通寸法公差の適用を指示しているのであれば、それに従う必要があります。
また、図面上に指示がないのであれば、設計者に確認を取る必要があります。曖昧な状態での検討は、
後々、問題が発生します。
さらにメーカー側では、有している製造能力的に指定された公差に対して対応可能かという
視点で検討する必要があります。場合によっては、メーカー側から可能な公差で回答する
場合もありますが、それは社内の製造能力が明らかになって初めてできることです。
プレス加工品だからJIS B0408は適用できるだろう、というのは危険です。
設計者とメーカー側で共通の理解を得るためにJIS規格は、有用なツールではありますが、
記載されている加工方法といったことにとらわれすぎず、自社にあった運用方法を採用される
ことをお勧めします。
※ご質問と回答は一般公開されますので特定される内容には十分お気をつけください。