【ご相談内容】 ウルトラばね初心者マン 2022/5/30(月) 9:19
ある製品に使われているばねの材料を SWRS82AからSWP-A に変更したところ、挙動に差がありました。
ネットで調べると、とあるサイトには「SWRS82Aを加工するとSWP-Aになる」との記載がありましたが、SWRS82AとSWP-Aは同じものという認識で正しいのでしょうか?(基本的な特性は同じなのでしょうか?)
特性が異なる場合、SWRS82AとSWP-Aの違いを教えて頂けますでしょうか?
恥ずかしいくらい完全なばね初心者なので質問自体が的外れでしたらスミマセン。。
よろしくお願いいたします。

【返答】 ばねっと君 2022/5/30(月) 18:16
ご質問ありがとうございます!
SWRS82Aを加工するとSWP-Aになりますが、SWRS82Aは、SWP-Aの製造に用いる鋼種の1つにすぎません。
SWP-Aの製造するにあたっては、JIS G3522に規定される製造方法、
寸法や引張強さ、ねじり・曲げに関する特性、きず・脱炭深さなどの
管理条件を満たせば、JIS G3502に規定される鋼種のいずれを使っても問題はありません。
また、SWRS82AとSWP-Aとでは、規定されていることは異なります。
例えば適用範囲でいいますと、SWRS82A(JIS G3502)は、ピアノ線、オイルテンパー線、PC鋼線、PC鋼より線、ワイヤーロープなどの
製造に用いられるピアノ線材となり、SWP-A(JIS G3522)は、主として動的荷重を受けるばねに適用されるピアノ線となります。
また、引張強さに関してもSWRS82Aでは、JIS G3502内で引張強さの指定値を規定されていませんが、SWP-Aにつきましては、
JIS G3522内で線径ごとに引張強さの指定値があったりします。
上記以外にも、ピアノ線材とピアノ線で規定されていることには異なりますので、ばねの挙動の差を生んだ原因が、
規定の中のどの項目に該当するかは判断致しかねます。各JISをご参照いただけますと幸いです。
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