【ご相談内容】 小山 勝則 2022/11/24(木) 9:31
当方、ショットピーニングの知識がほとんどありません。
ショットピーニング施行後のコイル側面の傾きについてお聞きしたく書き込みさせていただきました。
図面規格(圧縮コイルばね)でショットピーニングありでコイル側面の傾きの規格が記載されています。
ショットピーニング施行前はコイル側面の傾きは規格内に納まっているのですが、ショットピーニング後バラツキが出て規格から外れてしまう製品があります。
バラツキを抑える方法・ショットピーニング前と同等に処理出来るなどあればご教授いただければ幸いです。
宜しくお願いします。

【返答】 ばねっと君 2022/11/24(木) 10:24
ご質問いただきありがとうございます。
近道のような手段はなく、地道な対応が必要となる回答となりますが、
予めご容赦ください。
コイルばねに負荷される圧縮残留応力とその深さは、コイルばねに要求される内容を満足することは
前提条件として、該当のコイルばねに合わせて、傾きの変形量が少なくなるように以下の項目について、
最適な条件を設定する必要があります。そのため、いくつかの条件を変更して、どのような傾向を
示すか確認する必要があります。
・処理設備(処理可能な量、撹拌方式、投射方式)
・投射材(形状、サイズ、硬さ)
・投射条件(投射速度、投射時間)
・ばねの投入量
現状より最適な条件が見つかったとしても、全数が傾きを満足しない可能性はあります。
その場合は、不合格の数量を見越して余分に製作するか、ショットピーニング後に
選別して傾きが規格外のものだけ、形状の修正を加え規格内にする必要があります。
ショットピーニング後に低温焼きなまし(テンパー)処理をされているかは分かりませんが、
形状の修正は、ショットピーニングと低温焼きなまし処理の間に実施します。
形状の修正や低温焼きなまし処理は、ばねに負荷された圧縮残留応力が低減されるため、
それを考慮したショットピーニング条件の設定が必要です。
※ご質問と回答は一般公開されますので特定される内容には十分お気をつけください。