【ご相談内容】 不二 2018/3/22(木) 8:21
質問失礼致します。
SUS304で板バネを設計しようと考えています。
条件から計算すると、512Mpaの応力がかかります。
目標の耐久回数は10万回を想定していますが、SUS304のばね限界値とS-N曲線の資料を見ると、
・SUS304-CSP Hのバネ限界値…390Mpa以上
・SUS304の10万回時のS-N曲線…600Mpa
上記のようになっていますが、私が設計した板バネは成り立つのでしょうか?
板バネを設計する際に、どちらの資料を参考にしていいのか分かりません。
また、SUS304以外にも強度のあるSUS631も検討していますが、
繰返し応力に対する資料がないので材質の選定にも困っております。
大変お手数ですが、ご教示願います。
参考資料
http://www.bkeye.com/pdf/SUS-CSP-hyou6.pdf
https://astamuse.com/ja/drawing/JP/2004/027/325/A/000003.png

【返答】 ばねっと君 2018/3/22(木) 9:23
不二さま
ご投稿ありがとうございます!
添付頂いている資料の出典がわからないので、資料のデータについてはなんともいえないですが、
SUS304とSUS304 CSP-H では同質材ですが、材料の仕上げ状態が異なります。
ばね用ステンレス鋼帯:CSP-H (JIS G 4313)は、ばね用に冷間圧延加工で引張強度1130N/mm2が高く、
冷間圧延ステンレス鋼板および鋼帯:CS (JIS G 4305)は、固溶化仕上げで引張強度520N/mm2以上となる為、CSP材を選定される方が良いかと思います!
また、ばね限界値≒10^7回以上と考えられ、10万回時の時間強度と同一に比較するのは適切でないと
考えられます!
詳細を以下からご教示頂けましたら、強度評価させていただきますよ♪
宜しくお願いします!
【返答】 ばね初心者 2018/10/22(月) 8:18
板厚0.15mm、幅1.3mm、長さ6.2mmのSUS301CSP(参考ヤング率186000)の片持ちバネで、0.9Nぐらいの荷重を加えると、1.05mmほど、たわむ計算となりました。
知りたいのは、このときのバネ限界値はどのように求めるのでしょうか?
JISでは、耐力と引っ張り強さで記載されていますが、この耐力に該当するのでしょうか?
問題は、電池端子のため一度接触したら電池を外すまで変わりません。
バネ限界値は何万回か試験した時の数値のため、一回だけ接触している今回の様な例では、バネ限界値の求め方がいまいちわかりません。

【返答】 ばねっと君 2018/10/24(水) 21:29
ばね初心者さま
ご投稿ありがとうございます!!
SUS301 CSPの薄板ばねについてですが、ばね限界値というのを使用最大応力とした場合には
材料の引張強さを基準として、係数を乗じて設計に適用しています。
例えば、引張強さが1200N/mm^2の材料があるとしましたら、1200×0.6=720N/mm^2
といった感じで、負荷が固定されるポイントの使用最大応力として適用します。
乗じる係数については、上記の0.6を目安にしてみてください。
また、動的に繰り返し動作をしながら使用される場合(数千回以上)、動作する最小応力と最大応力から
耐久性の評価を行うことになります。
一般的には、S-N線図と呼ばれる耐久限度線図から推定することになります。
よろしくお願いします!!!
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