【ご相談内容】 ばね初心者 T.T 2019/2/14(木) 9:10
初めまして。
SWP-B(ピアノ線)とSWOSC-V(オイルテンパー線)の疲労強度についてご教示ください。
JISB2704や様々な資料を見ていると、引張強度から疲労強度を算出できる。引張強度が同じ材料なら疲労強度も同じと読み取れます。
そのためJISではSWP-BとSWOSC-Bの引張強度は同等であるため、疲労強度も同等と捉えらます。一方でSWOCS-Vは耐疲労性に優れる材料とあり、また「オイルテンパー」なので熱処理を加えているのため、材料強度に対して一格上の材料であると思うのですが、両者の疲労強度はどう考えた方がいいのでしょうか?

【返答】 ばねっと君 2019/2/14(木) 9:39
ばね初心者T.T さま
ご投稿ありがとうございます!
SWOSC-BとSWOSC-Vは、JIS規格では下記の鋼種で記載されています。
ばね用オイルテンパー線(SWOSC-B)
弁ばね用オイルテンパー線 (SWOSC-V)
疲労強度としては、内燃機関の弁ばね用に製造されている「SWOSC-V」の方が優れています。
その違いは不純物や疵の管理レベルが高いことにあります。
化学成分では「P」や「S」の含有量が少なく、疵の深さや脱炭層も厳しく管理されています。
そのため、疲労強度に影響を及ぼす、材料欠陥が少ない分、SWOSC-Bに比べて折損に至る確率が
少なく、同水準応力振幅で疲労試験をした場合、SC-Vのほうが疲労強度が優れていると言えます。
よろしくお願いします!!
【返答】 ばね初心者 2020/1/6(月) 21:30
ばね用シリコンクロム鋼オイルテンパー線とばね用シリコンマンガン鋼オイルテンパー線の違いを教えてください

【返答】 ばねっと君 2020/1/8(水) 10:20
ばね初心者さま
ご投稿ありがとうございます!
ばね用シリコンクロム鋼オイルテンパー線とばね用シリコンマンガン鋼オイルテンパー線は下記の鋼種で記載されています。
ばね用シリコンクロム鋼オイルテンパー線 (SWOSC-B)
ばね用シリコンマンガン鋼オイルテンパー線 (SWOSM-A,B,C)
SWOSMについてはA種、B種、C種があり、機械的性質がC種、B種、A種の順に優れています。
化学成分では、SWOSC-Bは鋼の靭性、強度を向上させるために「Cr」が添加されております。
また、このことは機械的性質に現れており、SWOSC-BはSWOSMよりも引張り強さが優れています。
以上のことから、SWOSC-BはSWOSMよりも高応力に対応できるといえます。
よろしくお願いします!!
※ご質問と回答は一般公開されますので特定される内容には十分お気をつけください。