【ご相談内容】 TES 2022/9/16(金) 18:40
東海ばねさん
おはようございます。今、熱処理後、硬度分布試験をしています。
具体的に言えば、二つの製品(寸法同じ、材質同じ、化学組成同じ、メーカが異なる)を同じ条件で熱処理して、硬度分布試験をしました。
結果は、同じ分布層で、硬度はほぼ同じ値になります。しかし、その後、硬度(表面から核心へ)を測定したところ、結局、二つの硬度値が明らかに異なることが現れました。
その原因が分かりませんが、よろしければ、教えていただけないでしょうか。
よろしくお願い致します。
【返答】 ばねっと君 2022/9/16(金) 18:44
相談室への投稿ありがとうございます。
難しいご質問でしたので、以下のように整理してみました。
材料A社と材料B社から同一鋼種、同一寸法、同一含有成分(基準値)の
材料を購入し、自社で同一条件で熱処理をしたところ、表層硬さは同様であったが
内部の硬度分布には、A社とB社で差異が認められた。
Q:硬さ分布に差異が生じた要因として考えられることは何か?
A:材料と貴社作業の項目に分けて考えてみました。
(詳細が分からないため、主だった推測となりますことをご了承ください)
(材料)
・該当鋼種の含有成分基準値に対する実績のばらつき
・材料の製造プロセスの差異(工程における不具合含む)
(製造設備、圧延条件・熱処理条件・仕上げ条件など)
(貴社作業)
・加熱条件と冷却条件における差異
・硬さ測定条件の差異
上記以外にも考えられる要因はあろうかと存じますが、材料の製造プロセスから
最終試験体の硬度分布測定までのプロセスにおいて諸条件を比較し、その差異を一つ
ずつ確認していくことで要因を明らかにすることができるかもしれません。
要因を断定するには至りませんが、硬度分布差の原因調査のご参考になれば幸いです。
※ご質問と回答は一般公開されますので特定される内容には十分お気をつけください。