【ご相談内容】 ばね初心者 2023/6/17(土) 13:13
バネ用材料のSUS304CSPとそうでないSUS304は引張強度が違っていてもヤング率は同程度だと思います。
どちらも弾性域内であれば、ある力が加わったときの変形量(バネの硬さ感)は同程度ということでしょうか?
バネ材のSUS304CSPをつかうことは変形量を大きくできるということと、繰り返しの耐久性が向上するということですか?
また、バネの形状を変化させずに材料だけを変えてより硬いバネにしたい場合、
特殊なものを除き、ステンレス鋼のなかで一番硬くできるのは何でしょうか?
SUS631やSUS400番のどれかでしょうか?
これは単にヤング率が高い材料を探せばいいのでしょうか?
またステンレス鋼以外で耐食性の良いバネ材料はありますか?
よろしくお願いします!
【返答】 ばねっと君 2023/6/21(水) 15:09
お問い合わせいただきありがとうございます。
おっしゃる通り、SUS304とSUS304CSPでヤング率(縦弾性係数)は同程度であります。弾性域内であれば、塑性変形せず、ばねはへたらないため、荷重に対する変形量は同程度になります。
また、SUS304はCSPのものと比べ、硬いものとなり、バネとして使用するには強度が低くなります。SUS304CSPはバネ専用の材料になり、硬さはバネとして使用することを想定したものとなりますので、変形量も大きくできますし、SUS304よりは耐久性はあります。
ばね用のステンレス材料で硬い (同じ変形量でも荷重が強い) ばねにするには、SUS304-CSPより5%ほどヤング率が高い、SUS420J2-CSPやSUS631-CSPとなります。ただし、SUS420J2-CSPやSUS631-CSPは、SUS304-CSPより耐食性は劣ります。
SUS以外で耐食性が良い材質としては、インコネル材やチタン材がございます。
以上宜しくお願い致します。
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